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国産・無添加ドライフルーツと、ステンドグラスのサンファームです。
先日、柿の仕込みをしました。
品種は、和歌山県の「平核無柿」(ひらたねなしかき)。
ドライフルーツ工房サンファームでは、甘柿(今回は厳密に言うと渋抜きをした柿)を使用して、ドライフルーツの柿を仕上げています。
日照時間の長い和歌山県は、みかんの産地としても有名ですが、柿の産地としてもとても有名です。
生産量は、柿全体でみると全国トップ。
そのあとには、お隣の奈良県が続きます。
柿は、甘柿と渋柿に分かれています。(こまかく言うとそれぞれ完全甘柿・不完全甘柿みたいに分けられるそうですが、難しそうなので…)
世界中に数ある柿の品種は、基本的に渋柿です。
日本でその渋柿が突然変異したものが、甘柿になりました。
柿の生育には、日照時間や気温が関係していて、日照時間が短く気温の低い環境で育てると、甘柿も渋みがあるものになってしまいます。
柿の実が若い状態(カタイ状態)は、甘柿も渋柿も共に、渋みがある柿なんです。
太陽の光や、気温のチカラをもらい、熟していくと甘柿は渋がぬけていき、あま~い柿になります。
安定して美味しい柿を育てる為には、和歌山や奈良のような環境がピッタリなので、生産量も多いのです。
普段買う柿にはまずないと思いますが、もし柿に渋みが残っていた場合の対処法をご紹介します。
一番多く言われているのが、へたの部分を焼酎に浸したあとビニール袋に入れ数日放置することです。
もしドライアイスが手に入る方であれば、ドライアイスと一緒に袋に入れることで同じ効果が得られます。(この場合、ドライアイスが溶け切る前に袋を密封しますと、袋が破裂する場合があります。ご注意ください)
また、やわらかくなるまで追塾させることでも、渋みは減ってきます。
柿の渋みの元は、タンニンというものが果肉に溶け込んでいるからです。
上の方法を使って、溶け込んだタンニンを固形化させると、渋みがなくなります。
(切った時にゴマのような黒い斑点が見えるのが、固まったタンニンです)
もし渋みがある柿があったときは、試してみてください。
今回使った平核無柿(ひらたねなしかき)という品種の柿。
あんまりなじみの無い名前ですね。
地方によっては、「庄内柿」(山形県)や「おけさ柿」(新潟県)の名前で出荷されます。
(デコポンのように、こちらの名前の方が、馴染みがあると思います)
わりと角ばった平たいカタチをしていて、種がなく、甘く美味しい品種です。
また、この平核無柿から作った干し柿は「あんぽ柿」と呼ばれています。
中のゼリー状の部分が多く、凝縮した甘さが味わえる為、干し柿の中でもトップブランドです。
「干し柿があるから、ドライフルーツにしなくても…」と言うお話をよく聞くのですが、ドライフルーツ工房サンファームは、ドライフルーツの柿にこだわります。
意外に「柿は好きだけど、干し柿の中のやわらかいところが苦手」とおっしゃるお客様が多いのです。
そのようなお客様に、毎年好評を頂いております。
干し柿よりさっぱりだけど、きちんと柿のおいしさを伝えられるように、ドライフルーツの柿を仕上げてお届けいたします。